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Born alone, die alone.

独りを楽しむ。

親になりきれない大人たち。

現代の親について考えてみました。成人してもいない小娘が生意気言うなと言われそうだけど。しばらくお付き合いください。
 
〈目次〉

≫私の両親から見る現代の親たち

私の両親

家庭内別居してます。私が幼い頃から喧嘩三昧で、嫌気がさした父は逃げるように単身赴任を繰り返し、母はそんな父を見限りました。現在二人は全く顔を合わせていません。

両親はともに有名大学の出身で、社会的にも優秀と評価される人間です。それなのに、話し合いは感情まかせの水掛け論で、最終的にはお互いを罵倒し罵り合うばかり。子供の私でさえ、幼いと感じる人間性でした。

「親への反抗」を正しいと考えた人たち

どうも、両親の傾向は世代のものと言えそうです。私と同じ世代の若い人たちは、私の両親のような親に悩まされている人が多いのです。そこで今の若い親世代がこのような傾向になる原因を考えていたのですが。その答えが次の文にあったのです。

日本人が核家族を好むことの最も大きい理由は、日本人的人間関係のしがらみから逃れたいことである。確かに、このようなしがらみは個性の伸長を妨げるものである。夫婦二世代が同居しているところでは、別居が可能となったとき、若い夫婦は自分たちの「自由」を喜ぶであろう。

今の若い親世代は、個性の尊重、核家族化の奨励の真っただ中にいた人たちです。明治以来の「父親の強力な支配」に基づく家という構造に反発し、新しく理想的な「核家族」という形態を実践してきた人たちなのです。

両親は二人とも親のやり方に反発し、家を出た経緯があります。このような親への反抗をした人が多かった世代なのかもしれません。

違いを受け入れられない人たち

彼らの「親への反抗」が良かったのか悪かったのか、一概には言えません。ただ、「違う考えを受け入れることができない」という側面があるのは事実です。これは協調性には欠けますから、家庭不調和の原因のひとつになっていると考えることができます。 

≫親になりきれない大人たち

 「親から離れることが自立」という勘違い

彼らは「強力な父親の支配」という家庭形態に異を唱え、家を出て自分たちだけで家庭を作り「自由」を手に入れたわけですが。自由とは本来自分だけで管理できるだけの能力があって初めて成り立つものです。しかし、若い親たちにそんな能力があるはずもなく。彼らは自らが手に入れた「自由」によって苦しい状況に追い込まれています。

親であるための訓練を受けられない 「孤立家族」

これまでの 日本(明治以前)では、日本人的人間関係のしがらみに訓練されることで、徐々に一人前の親になっていきました。口出ししてくる老人たちの話を聞きながらも、自分の考えをちゃんと持つ、つまり「違う考えを受け入れる」訓練を、社会全体が行っていたのです。けれども、現代は社会が個人主義の傾向にあり、若い親世代は他人から意見される機会がありません。隣近所との付き合いも減ってきている現状では、訓練を受けることができないため、親になりきれない大人が増えているのです。

 親になるためには

これまでお話してきたように、「違う考えを受け入れる」ことができるようになれば、一人前の親に近づけると思われます。そのためには、他人の考えをちゃんと聞いてみるのがいいと思います。聞くだけでなく、実際に自分の生活に取り入れてみるとさらに良いです。自分で行動し、試すのは聞くだけで終わらせるのとは全く違うからです。若い夫婦が老人夫婦の良さを受け入れたことで、両者の交流が頻繁になり、荒れていた子供も落ち着いたという事例があります。少しずつでもはじめてみてほしいと思います。  

 あとがき

だいぶ長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。あなたがご家族と楽しく過ごされることを願っています。

 参考資料

河合隼雄「家庭教育の現代的意義」