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Born alone, die alone.

独りを楽しむ。

「ひとりぼっち惑星」は日本の福祉が行き着く世界。

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柄にもなくゲームアプリをダウンロードした。

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このブログの副題を「独りを楽しむ」に決めたとき、ふとこのゲームを思い出した。私は全くと言って良いほどゲームをしないのだが、これも何かの縁と、ダウンロードしてプレイしてみたところ。これがなかなか、bgmにピアノを選ぶセンスやゲーム全体の空虚な雰囲気にどハマりしたのだが、感想はここでは控えておく(語り出したら止まらなそう)。

 

「ひとりぼっち惑星」

ゲームはチュートリアルから始まる。ロボットの部品を集めてアンテナを大きくしていくと、宇宙船や他の星にいる人間からメッセージが届く。そのメッセージがまた、どれも精神的にえぐってくるものばかりなのだが、今日はそのうちの二つを紹介する。

 

  • 宇宙船D408の老婦人

地球に向けてこえを送信する機械を通して、彼女は自分がもうすぐ船にいられなくなると話す。その船には、「60歳以上の人間はひつぎに入って船から出る」という決まりごとがあるからだ。長生きすると迷惑になるからと、彼女は大方自分の死を受け入れている様子。彼女の夫も、もうすでに船から出たらしい。夫婦でよく地球の話をしたことから、彼女はひつぎを地球に向けることにしたと嬉しそうに語る。地球の近くまで行けたとしても、見ることはできないのに。

 

  • 惑星「エデン」に住む9歳の少年

彼は政府の方針により、両親から離され「安全な場所」でロボットと二人で生活している。両親に会ってみたいと思うものの、政府には感謝していると言う。安全で平和で合理的な世界を作ってくれたから。そんな政府に間違いはないと。政府は遺伝子を調べ、彼は教師になること、結婚相手も決まった。政府に言いたいことを言うようにと言われ、彼は自分がとても幸せだと「こえ」を送る。

 

高齢者を切り捨てる福祉

私は老婦人の「こえ」を読んで、エンターテイメントとして楽しむことはできなかった。この「こえ」は、今の日本の高齢者の「こえ」そのものだと思ったから。

www.minnanokaigo.com

このサイトに書かれているように、日本の社会保障費はすでに110兆円を超え、これ以上増えるのは本気でまずい。また、今後増え続ける高齢者にお金をかければ、現役世代の負担と、将来世代の借金となるわけで。宇宙船D408のように、社会的に富を生み出さない高齢者を切り捨てるという極論が、今まじめに議論にのぼっている。

 

子どもを洗脳する福祉

少子高齢化が進めば労働人口は減るわけで、政府としてはひとりでも多くの優秀な人材を育てて経済の停滞を食い止めたいところだろう。そのために将来、政府が子どもの教育及び生活全般を管理し、社会の歯車に適する人間を、効率的に量産するシステムが生まれるかもしれない。「エデン」はその社会システムが運用されている惑星であり、その光景が日本のものと重なる日は遠くないかもしれない。

 

 

たかだかSFゲームの設定だと侮ってはいけない。その世界がすでに現実化し始めているのだから。老人に死を受け入れさせる社会でいいのか。子どもから自分で人生の選択を奪ってしまう国にしていいのか。

回避する方法を考えなければ、切り捨てられるのは自分であり、囲われるのは何も知らない子どもたちだ。